スマートフォンによるひびわれ幅変化量の記録システム
「スマートフォンによるひびわれ幅変化量の記録システム」は日本名「フォトノギス」英名「IPC: Image Processing Caliper」として、TTESより提供しています。
過酷な現場から生まれた、究極の維持管理ツール。
フォトノギス/IPCは、長期的な維持管理が求められる水力発電ダムのために開発されました。山奥に位置し、発電施設は地下に、送水管は急斜面に広がり管理エリアは広大です。当然、通信や電源の確保さえ難しい環境です。そんな過酷な条件下で、本当に必要とされる機能を追求して誕生したのが ”フォトノギス/IPC” です。
主な特徴
- フォトノギスは写真を撮影するだけで、一対のターゲットプレート間の距離を測る技術です。ターゲットプレートに印刷されたQRコードで撮影場所を特定し、距離の変化を記録します。
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だれでも使える
- 設置されたターゲットプレートをガイドアプリの指示に従い写真におさめる。あとは全て自動処理です。人口減少社会が進行する中で、技術者不足はより一層深刻な状況です。熟練技術者でなくても利用できることは今後より重要になってきます。
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超-高耐久性
- インフラの寿命は50年100年といわれています。維持管理を支える技術はその年月に対応する必要があります。現場に設置するターゲットプレートは可動部分が無い板部材ですので、インフラ本体に匹敵する耐久性を期待できます。また、万が一のプレートの劣化時には盛替えができる機能を実装しています。
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電源不要
- MEMSセンサは電源を必要とします。その電源を供給するための配線費用は、時にセンサの価格を遙かに上回ります。フォトノギス/IPCは現地に設置するのはターゲットプレートのみです。給電による費用増、停電による欠測のリスクを回避します。
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通信不要
- 山奥や地下施設でも利用ができるように、アプリ版フォトノギス/IPCは自動転送を行わず、事務所などのWifi通信環境が整ったところで手動でアップロードするようになっています。Web版ではスマホやデジカメで撮影した写真を持ち帰ってからアップロードすることで、現場の通信環境を気にすること無く利用できます。
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自動紐付け
ターゲットプレートに印刷されているQRコードは、世界に1つだけの名前です。ターゲットプレートの解析結果は、名前ごとに自動的に整理されます。クラウド上では名前ごとに時系列グラフで整理され、CSVデータもダウンロードできます。またQRコードが写っていることで、証跡書類として利用して頂けます。
ご活用例
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コンクリートひび割れ
橋梁やトンネルやダムなどのコンクリート構造物に生じたひび割れが進行していないかを監視するのに活用できます。
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石垣・城壁
石積み構造はその動きが見えにくい構造の一つです。フォトノギスを設置することで定量的に長期間の観測を行うことができます。
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支承変位・伸縮装置
伸縮装置の動きで橋の健全性が判断できるような研究もあるようです。伸縮装置に設置しておくことで、定期的な変化を把握することができます。
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関連論文
- 今後の発表をご期待ください。
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