モニタリングシステム構築コンサルティング
概要
TTESでは,会社設立当初から光ファイバを用いた橋梁監視に着目して,数々の橋梁モニタリング業務に携わりノウハウを蓄積しております.
モニタリングコンサルタントとして,センサプロバイダやシステムインテグレーターと連携しつつ,構造技術者の目から維持管理モニタリングをご提案して参ります.
主要業務一覧
2004~2008年
(国道246号線),大坂橋(国道246号線),荒川河口橋(国道357号線)の 3橋モニタリングのシステム移築,データ分析,仕様改修計画業務に携わりました.
〈玉川高架橋〉
〈大坂橋〉
〈荒川河口橋〉
2005~2010年
横浜ベイブリッジ下路(国道357号線)の開通に伴い,光ファイバセンサを用いたモニタリングに6年間携わりました. 新工法が適用された箇所の性能検証を目的に光ファイバセンサを導入し,性能向上設計,センサ施工・データ分析業務に携わりました. 光ファイバセンサの現地耐久性についての知見を有しております.
〈横浜ベイブリッジ〉
2009年以降
沖縄県のRC橋梁・プレビーム橋梁・鋼床版橋梁において,光ファイバ(FBG)を用いたモニタリングにより健全度の確認および構造診断を行っております. 広域モニタリングネットワーク構築に向けて開発が進んでいます.
〈沖縄の橋梁 その1〉
〈沖縄の橋梁 その2〉
2010~2012年
東京ゲートブリッジのモニタリングシステムの検討・設計に携わりました. 光ファイバ(FBGを用いたひずみ計,加速度計,変位計など)を用いた高性能システムにより 構造物の長期維持管理の新しい手法を提案しております.
〈東京ゲートブリッジ〉
モニタリングシステムの内容
橋梁に各種センサを配置し,得られたデータを処理することで橋梁の健全度を把握いたします.
例えば,Weigh-In-Motionという技術と独自開発した処理プログラムを使用し,大型車交通量や車輌重量,走行速度などを全自動で把握可能です.モニタリング項目は,以下の常時モニタリングと異常時(地震時)モニタリングの2つに大別しております.
常時モニタリング
通行車輌データや温度変形などによる橋梁の挙動を把握することで,橋梁の健全度を評価します.
健全度の評価には,例えば累積疲労損傷度を用います.
これにより点検の必要性がある橋梁を抽出し,適切な点検計画の立案をサポートいたします.
累積疲労損傷度の算出には,Weigh-In-Motionシステムで得られた通行車輌台数や車輌重量を用います.
独自のプログラムとセンサ情報より,自動的にこれらのデータを取得可能です.
また,支承の変位情報をモニタリングすることで橋桁の異常も検知します.
上部工を支える支承には,上部工の様々な情報が含まれており,橋梁の健康バロメータの一つです.
支承の変位を上部工の温度変形などと統合的に照査することで,損傷情報を得ることができます.
Weigh-In-Motionとは
車輌通行時に橋梁に発生するひずみから,車輌の重量を計算する方法です.
別の言い方をすると,橋を秤と考えて 橋梁に発生するひずみから重量を算出する方法です.
TTESでは,車輌重量の他に走行速度,走行レーンなどを高精度で算出します.センサ類の設置も桁下で行うため走行を妨げることはありません.
異常時(地震時)モニタリング
地震発生時には,あらかじめ設置していたセンサにより地震前後の桁の挙動変化を把握します.
このことにより,地震後に交通解放可能かどうかの迅速な判断を手助けいたします.
設置したセンサは,桁端に生じた段差や落橋を感知し,車輌の通行可否・閉鎖などの判断にも使用可能です.
また,地震後の停電によりセンサが稼働しない場合を想定し,電力のいらない光ファイバを用いた光系センサによるモニタリングシステムも開発・適用しております.
関連論文
- 光通信網を使用した鋼橋梁の健全度評価モニリングシステムの開発,土木学会論文集,No.686/VI-52 pp31-40,2001/9
- 合成桁橋梁の健全度モニタリングを目的とした温度変形挙動の検討,構造工学論文集,Vol.48A, pp979-985,2002/3
- 加速度を利用した簡易な走行車両重量測定手法(B-WIM)の検討,土木学会第72回年次学術講演会,I-347 pp693-694,2017/9
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